NHKスペシャルのマネーワールド1回目(2016年10月16日)

 NHKスペシャルのマネーワールド1回目。資本主義の利潤獲得競争が限界に来て金融資本主義に移行しつつあること、シェアリングエコノミー等イノベーションに打開策があることを指摘する。大きな見取り図で描く映像のスタイルは好感をもてるが、打開の方向性が果たしてイノベーションと呼べるものなのかどうか。雑巾を絞ることによる成長志向というイメージ映像が出てくる。本来の技術革新は新たな製品開発をすることのはず。もちろん既存の技術や技能で新たな市場を開拓することは可能であるが、それは他のライバル会社からの顧客の囲い込みを招く。独占・寡占の進行になるうるのではないか。経済学入門としてはいいのかもしれないが、突っ込みどころが多くある。その辺も含めて一緒に議論していくスタイルの映像として利用価値があるのかもしれない。でもやっぱりマルクスの生産と消費の矛盾などの視点もほしい。

https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20161016
2016年10月16日(日) 午後9時00分〜9時49分

豊かに幸せになるにはどうしたらいい? 格差ってどうして生まれるの? 商売を成功させる秘訣は? 人生につきまとうお金の悩み。その全てに関係するのが人類が生み出したシステム「資本主義」だ。その資本主義が今“500年に一度”とも言われる大きな岐路に立っている。無限に思われた成長の停滞、パナマ文書などで浮かび上がった富の偏在や巨大格差―。 社会に豊かさをもたらすと考えられてきたシステムが未知のひずみを引き起こし始めている。第1集のテーマは「経済成長」。
近年、世界の経済を牽引してきた先進国の成長が、急速に停滞し始めている。近代資本主義の発祥の地・イギリスでは、EUの離脱決定後にポンドが続落。先進各国もGDPの成長率を相次いで下方修正するなど未曾有の“超停滞経済”と向き合っている。なぜ成長は止まり始めたのか?今後も世界は成長を続けられるのか?フロンティアの消滅や、金融空間の限界など、その背景をひも解きながら、新時代での成長を模索する企業や経済学者の闘いを追う。