ガイアの夜明け「熊本に生きる!」(2016年6月7日放送)

 ガイアの夜明けで震災後の熊本特集があった。ある縫製工場は技能実習生3名を雇用しているが、東京の新興アパレルメーカーから発注が入る。仲介役は「シタテル」という会社(https://sitateru.com/)。パッチワークデザインの難しい縫製の試作後、量産が決定する。ただし、よく見ると技能実習生らしき人々が縫製を担っている。繊維中小企業が技能実習生に頼っているのはどこの産地も同じということか。
 熊本県阿蘇地域でも地域ブランドの牧場、牛乳が観光客激減で売れない。ようやく再開するも大量の牛乳が捨てられる。この状況からネット販売に転じていく。こうした個別の企業努力に対して、中小企業家団体がいかに関わったのか、あるいはネットワークはいかなる意味を持ったのか、知りたい。
 縫製工場とデザイナーを結びつけるマッチングは、ファクトリエ(http://factelier.com/)が先鞭をきった。下請縫製工場への受注が増え、産地を大事にするという取り組みは評価できる。問題は、そこで得られた利益が縫製工場の立地する地域に還元されているか否か。東京の自社ブランドメーカーに移転するだけではもったいない。


ガイアの夜明け「熊本に生きる!」(2016年6月7日放送)(http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber3/preview_20160607.html