早稲田大学のゼミ生との対談形式で進む。集団的自衛権の閣議決定がなされる前だが、自衛隊と9条の関係をどう考えるのかという問題から、自民党の憲法改正案まで幅広い論点をカバーしている。橋下維新の会の台頭などを念頭に「決められる政治」をあおる風潮を検討するか所では、衆議院と参議院の存在意義が検討されている。小選挙区制では民意が非常に偏った形で議席に反映される。いわゆるねじれ現象は、こうした小選挙区制の弊害に対して、有権者が頭を冷やし、考え直すためにあるのだという。本書の言葉でいえば「民主主義のクーリングオフ」。この表現は印象に残った。
はじめての憲法教室 立憲主義の基本から考える (集英社新書)
- 作者: 水島朝穂
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/10/17
- メディア: 新書
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