BJによろしく

ブラックジャックによろしく(5) (モーニング KC)

ブラックジャックによろしく(5) (モーニング KC)

ブラックジャックによろしく (6) (モーニングKC)

ブラックジャックによろしく (6) (モーニングKC)

ブラックジャックによろしく(7) (モーニング KC)

ブラックジャックによろしく(7) (モーニング KC)

ブラックジャックによろしく (8) (モーニングKC)

ブラックジャックによろしく (8) (モーニングKC)

研修期間中の研修医の生活を通じて、医療現場の実態を描いた名作マンガ。すでにテレビドラマ化、映画化もされており一定の評価がされている。病院で働く人の実態は案外知られておらず、また患者とその家族、そして病院関係者がいかに関わっていくべきかあまり知られていないように思える。「白い巨塔」のように病院のヒエラルキー構造を描くもの、「チーム・バチスタ〜」のように病院サスペンスとして描くものはあるが、こちらのマンガは正義感あふれる「研修医」に焦点を当てているのがユニーク。とくに圧巻なのは、がん患者と病院との関係を描いた「ガン医療篇」。告知するか、告知しないか、未承認医療を行うか、行わないか。本人、家族、知人であればどう接するのか、医者側はどう考えているのか、さまざまな視点を読者に与える。端的に言って涙なしでは読めない。病院をめぐる環境は「効率化」や「民営化」の視点だけではなく、利用する側、利用される側がどのように意思疎通を図るのかという点からもっと深められるべきだ。

追記:はてなスターで指摘がありましたのでヒレラルキー構造を正しい表記に直しました。