話を聞くはずが、自分が話を聞いてもらう

 昼前に学生の論文コメント。その後流れで珍しく昼食を一緒にした。進路など色々なことを話しているうちに、自分の現在の得体の知れない不安の話になり、話を聞くはずが、自分が話を聞いてもらう、という転倒した姿になった。でも、ありがとう。そして、ごめんなさい。

 20代後半や30代前半で抱えている悩みや問題とは質的には違うのだけれど、それでも結果オーライというところはある。初めから直線に進むのではなく、迂回をしながら、回り道をしながら、結果として軸が定まっていく。そんな話をしていたと思うのだけれど、それは翻って自分の問題でもあった。

 専門性を担保する、人間関係を構築する中で、新たなテーマの幅を広げる。その両面が必要だけれど、広げた風呂敷をたたんでいくタイミングも必要。後から見れば、それは軸を固める1つの作業と思えても、今のこの瞬間にはそれが見えない。当事者にはそれが分からない。もがいているのは、自分だ。

 大学院進学。勉強する意欲と経済的な余裕のある学生に対し、大学院進学を確保できる環境も作っていきたい。研究者養成大学で研究に専念する。そのための受験勉強と準備を学部時代にする。そのルートは現時点で整備されていないけれど、それを作って行きたい。それが翻って、自分の活きる道につながる。