再読

ジェンダー平等の経済学―男女の発達を担う福祉国家へ

ジェンダー平等の経済学―男女の発達を担う福祉国家へ

とくに1章と2章。新自由主義派と新保守主義派(ジェンダーバックラッシュ派)とジェンダーエクイティ派の対抗関係の整理はお見事。ジェンダーエクイティ派に見られる「支配関係」「差別関係」の「混同」(88頁)の指摘は、「ジェンダーフリー論者の『理論的弱点』」(52頁)の指摘と並んでよく情勢をみているなと感心させられる。これらは現代日本の職務給賃金の評価とも関わっており、大事な論点を提起している。