そういえば、下記のテキストを読み終えておりました。東大の教育社会学者として著名な刈谷先生が、米国で授業をした時の経験を下に、大学教育の日米比較を行うものです。シラバスや授業評価など形式面では米国的な取り組みを導入している日本ですが、学生が授業前後で予習をするとか、そういった実質的な中身がなければ、機能しないのではないかというのが刈谷さんのご意見です。ある意味で、米国は純粋な契約社会であるのか、学生と教員もシラバスを通じて「契約」を結ぶという雰囲気が強いのではないかと推測されます。
個人的には米国で教えた日記風のところ(第2章)が面白かった。大学教育とはいかにあるべきか、おそらくノンエリート大学生が増えている今日の日本において、そのことを考えることになる良書です。
グローバル化時代の大学論1 - アメリカの大学・ニッポンの大学 - TA、シラバス、授業評価 (中公新書ラクレ)
- 作者: 苅谷剛彦
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2012/09/06
- メディア: 新書
- クリック: 23回
- この商品を含むブログ (15件) を見る