相対的貧困率

ちなみに、今日厚生労働省は政府としてはじめて公式に相対的貧困率の推移を発表した(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/10/h1020-3.html)。アメリカではすでにジョンソン大統領の時代から、中位所得者の半分以下を指標として「相対的貧困率」の統計が整備されている。現場活動家、研究者からは政府として責任を持って指標を出すべきだとの意見がなされてきたが、ここにきてようやく「公式統計」が出された。この推計はわずか3ページしかなく、分析方法や統計扱いの方法について十分に反映されたものとはいえない。研究者が利用する際に、調査方法を丁寧に書いていないのは大きな欠陥である。また、民主党政権自身も政策的にいくつかの難点(課題)を抱えている点は否めない。とはいえ、自民党政権の労働政策に比較すれば大きな前進である。素直に歓迎するとともに、継続的な調査、時系列的な統計加工を望みたい。