黒田兼一・小越洋之助編『働き方改革と自治体職員』自治体研究社、2020年

 黒田兼一・小越洋之助編『働き方改革自治体職員』自治体研究社、2020年。人事評価、ワークライフバランス、非正規職員など多様な角度から公務員の働き方に迫る一冊。会計年度任用職員や、非正規保育士の基幹労働力化など新しい問題について触れられている。

 終わりの方で、革新自治体自体の成果と課題にもページを割いている。歴史を知らない読者には勉強になる。個人的には、全体の奉仕者である公務員の位置づけがどうなのか。理論的な議論をもう少し知りたいと思った。公務がはたす独自の役割、これこそがいま明確にされるべきテーマだと思われる。