岩盤規制の緩和は公正だったのか?

 岩盤規制の破壊を主張してきた新自由主義的な学者の方々は、加計学園獣医学部参入については、どう考えるのだろうか。規制緩和の立場からすれば、合理的な理由なしに、事実上の参入障壁があるのであれば、批判の対象となるはずである。公正な手続きがとられていなければ、岩盤規制の破壊という名の縁故主義になる。
 私の知る限りでは、岩盤規制の緩和を主張していた竹中平蔵氏は、今回の新たな獣医学部参入について、手続き上問題がないと言明している。少子化によって、私立大学の半数が定員割れになっている現状で、あらたな学部新設することの意義は、あまりわからない。文科省も獣医師も必ずしも不足していないと判断している。今回、獣医師数が足りているとする文科省が、新学部創設に動き、しかも結果として加計学園に絞られたことについて、不明瞭な点が多い。手続きの透明性が担保されているのが、粘りづよい働きかけと検証が必要だ。