森友学園問題

 羽鳥慎一のモーニングショー。森友学園問題を特集。官僚機構の特徴について、官僚OBらへの聞き取り。例えば、有力な政治家のが言っていた公約を率先して実現するような段取りをする。公共事業を成し遂げるための説明にうかがう。そうした意味での忖度(そんたく)はある。ただし、忖度といっても先輩を見習う。文書化されていないので、過去にやられたものの範囲で行う。つまり、前例主義がもっと大事。なぜ前例主義なのか。それは、1)国会でたたかれたくない、2)メディアにたたかれてくないという心理がある。一方で、官僚には、3)権力者に認められて昇進したいという欲求もある。
 このように、官僚が政治家の意向に沿う形で判断を行う「忖度」があるとしても、前例を覆す判断をする場合には、相当の決断が必要。今回の森友学園の例では、すでに国会でもたたかれ、メディアにもたたかれている。その意味で、官僚的な行動規範からしても失敗している。同時に、森友学園では、国が8億円の値引きを鑑定したり、借金があるのに小学校経営認可したり、将来土地を取得する見込みでの賃貸契約を行ったり、前例にない対応が10にのぼる。このような10にわたる前例のない対応を、官僚の忖度だけで説明するのは無理。なぜ、このような対応になったのか解明するためには、民間人である籠池氏だけの証人喚問では不十分。この問題に関わった公人である官僚も当然証人喚問に呼ばなければならない。
 ジャーナリストの青木理氏。安倍首相は「安倍昭恵夫人が名誉校長をしているだけでは誰も動かない。印籠などない」といっているが、官邸の人事権が強化されいることに自覚的になるべき。それは安倍昭恵夫人も同じ。長期政権で、自分の行動がどう理解されているのか配慮しないといけない。