図書館

午後から図書館でワーク。太田『若年者就業の経済学』を発見。その中で地域失業率の分析の章がある。ざっと読むと九州や青森など失業率が高い一方、東京や大阪は失業率が低い。当然のように地域間格差がある。その結果、地方から都心部への職業移動が多いという記述があった。地域における若年失業率を考える場合、地域経済を支えてきた製造企業や工場が閉鎖・もしくは縮小し、地域での雇用が減少してきたというのが大きいだろう。もちろん、製造企業が伝統的に集積していない地域経済では、販売店や商店などサービス産業の割合が高く、そこでの雇用形態はとりわけパートタイム比率が高い(たぶん『パートタイム総合実態調査』の産業別分布で出ている。→調べる)。ここを整理すると、地域失業率の上昇と産業集積上の特徴(製造企業、サービス企業)が明らかになり、その原因として産業空洞化と現地生産化のロジックが導き出される(当然、繊維産業に焦点を当てる場合、「なぜ繊維産業に焦点を当てるのか」、あるいは「他の産業ではなく繊維産業に焦点を当てる理由は何か」、分析することの意義を説明しなければならない(衣服や衣料品などデフレ化が著しく、雇用形態で見れば女子パートや地域パートタイムのような事例が多いなど))。そうすると雇用問題を出発点として論文が書ける(書いていて整理されてきた)。