1限講義

講義。ILOの成立と目的を世界史的な年表に合わせて講義した。年表の読み取りを中心に発問方式を多く採用したが、学生に考えさせるためにはこの方法が有効だ。まして少人数の講義であるため、テーマや課題に関してなるたけ学生の意見を採用する方式が望ましいだろう。途中、脱線話としてドイツのマイスター制度(パン屋、自動車整備工)における熟練の社会的評価の事例を紹介した。日本は、企業内技能形成がメインであったにもかかわらず、人材流動化が実践されており、技能を社会的評価する仕組みがほとんどない。どの程度の職種、技能について流動性にもとづく熟練の社会性をシステム化するかは、議論の余地がある。ただし、日本のように相対的に低技能の職種にまで雇用の流動性を求めるのは、整合性がない。こうしたことを余談的に話をしたが、学生はどう感じただろうか。