読書

部分的に読む。文庫版のあとがきから読み進める。ひどく論争的であったこと、学界のパイオニア的な著作で会ったことが著者自ら文章化されており、とても興味深い。あとがきによると著作は30歳代で書かれたとのこと。その勢い、ボリュームに圧倒される。

上野は、近代家父長制に物質的基礎があることを重要視し、その点にリベラルフェミニズムなどと異なる「マルクス主義フェミニズム」アプローチのメリットを主張される。しかし、家父長制の物質的基礎とは何なのか、途中まで読んだところでははっきりしなかった。とはいえ、リベラルフェミニズムが女性の労働力化政策に親和的であったことなどの批判は鋭く、学ぶ点が多い。