中小企業の人手不足/若年層の情報不足

 中小企業における人手不足は、若年層における情報不足とセットである。中小企業は若年層がほしいが、若年層は中小企業のことをよく知らない。彼らのアンテナでは中小企業の実態も把握できない。こうしたミスマッチをいかにして解消するのか。ひとつの方法は現場を視察する、実態をしることである。ユニフォーム業界の場合、BtoCではないので一般の顧客にはなじみがない。流通ルートもよくわからない。それは当然である。ただし、採用側である中小企業もインターンシップ等を通じて現場を見てもらいたいと思っている。入社してみたらぜんぜん想像と違ったという問題を回避するためである。
 ここ数年、中学校や高等学校などでは職場体験が授業の中に組み込まれつつあるという。大学ではどう関わるのか。整理整頓された形の会社見学は無味乾燥という側面がある。インターンシップも少人数ではなく、組織と組織が契約を結んで行う場合、やはり限界がある。大学生の場合、調査という形で実態を知ることもできる。その場合は、働く当事者ではなく第3者になるので、お客さんという扱いにもなる。いずれにせよ、これらのバランスを持ちながら接点を作っていくことが大事だと思う。

(写真は岡山県倉敷市児島駅前)