学説史+原論

『学説史』から始める経済学―剰余価値とは何か

『学説史』から始める経済学―剰余価値とは何か

頂きもの。有難うございます。前半と後半で内容が別れていて、前半が学説史、後半が『資本論』の平易な解説となっています。後半部分の「価値」の内容で、価値とは何かを説明するくだりで、「引力の強さは目に見えない」という説明があります。重さを比較する場合に、基準として「重量」を出すのは『資本論』でもマルクスが指摘しているとおりなのですが、実体は目に見えないという流れで価値論を説明するやり方はなかなかうまいと思いました(適切な表現になっているでしょうか!?)。巻末には、akamac先生がブログで紹介してこられた、最近の『資本論』をめぐる新書や格差社会、労働問題に関するテキストの紹介もあります。他にも若手の方も執筆されており、東北大学グループ(を中心とする方々)の力作となっています。