ペンタゴンペーパーズ

 ペンタゴン・ペーパーズ。米国のベトナム戦争時代の最高機密文書が流出した。当時の国防長官が、数年前から勝てないことを分かりながら派兵を続ける。国民に嘘をつき続けてきたと、大問題となる。ニューヨークTIMESは3ヶ月かけて、機密文章を分析。スクープ報道するも、ニクソン大統領は、TIMES誌を告訴。司法判断で記事差し止めを言い渡される。ライバル会社のワシントンポスト誌は、独自ルートで機密文書の情報源に接近。4000ページに及ぶ文書をつかむ。

 問題は、この文書をどうするか。顧問弁護士や経営者層は、ワシントンポストが廃刊になると難色を示す。現場の記者と編集主幹は記事の掲載をおす。最後は社主の判断。社主は国防長官とも個人的に親しい。どうするか。真相に迫るため、公表を決断する。ワシントンポストの社主役のメリル・ストリープ、編集主幹役のトム・ハンクスの好演がひかる。とくに公開前日のやりとりが、切迫感があって、引き込まれる。

https://www.newsweekjapan.jp/ooba/2018/03/post-49.php?t=1