資産課税の強化byピケティ

 今日の講義で、ピケティの資産課税強化の議論を紹介した。賛成という意見結構あった。ピケティは、2015年の『日本経済新聞』のインタビュー記事の中で、日本の賃金は低すぎるから、もっと賃金をあげろといっている。金融主導ではなく、内需主導型の経済発展を説くという点で、きわめて妥当な分析だと思う。日本では、長期の経済成長が続いているといっても、グローバル生産すすむし、設備投資は更新需要ばかり。賃金はふえず、つみあがった内部留保は、株式など資産運用にふりむけられている。国民生活豊かになるわけない。ピケティは主流派の経済学の枠内で、資産課税の強化を主張しているが、賃金抑制のままでは、消費も低迷し、経済循環うまくいかないという話。その点でシンプルな議論。

資本主義を生かすために トマ・ピケティ氏に聞く
https://id.nikkei.com/lounge/auth/password/proxy/post_response.seam?cid=2842324
日本経済新聞』2015年2月1日日付。