一般人と犯罪組織

 一般人がテロ組織に変貌しうるとしたら、一般人の段階から監視していないと判断できない。とするならば、一般人とされる人であっても警察があやしいと目をつければ、監視、盗聴可能になる。しかも、犯罪を犯した段階ではなく、準備段階から捜査の対象で、実際にも処罰される。犯罪者なのか、一般人なのかの区別は、捜査側に全面的に委ねられる。主観的な判断に基づいて、犯罪をおかしていない人びとも監視対象とする。そもそも、未遂段階のものを処罰の対象とすること自体、従来の法的枠組みを180度転換する。警察の捜査建言の肥大化を抑制できないとすれば、監視社会の性格が強まる。