「フォックスキャッチャー」

風変わりなとんでもない富豪と、金メダルの実績を持つがその後成果を挙げられないレスラーと、その兄の話。米国で実際に起きた事件をモチーフにしている。兄弟が対照的。兄は家族を持ち、いい父親で、レスリングも強い。弟は独身で性格も明るくはない。一方、富豪のおじさんも過去に友達がいたことがない。お金だけはある。お金で何かをアピールしたい。そこで、弟レスラーを誘い、自分の家に練習場を作り、チームを作らせる。それがきつねがり(フォックスキャッチャー)。基本的にはこの3人の登場人物の人間関係が描かれる。3人の役者がいい。凄みがある。結末は衝撃的。狂気というか、金持ちの偏狭者の蛮行では片付けられない、なんともいえない後味の悪さが残る。映画はたんたんと続く。そこがドキュメンタリーのようで面白い。
超映画批評というページで詳しく紹介されている。