年明け講義初日

仕事初日が疲れたのか、前日は早めの就寝。午前中から講義準備を行っていく。昼過ぎにレジュメ完成、午後から印刷の超特急仕事になる。

経済学は失業と貧困の基礎理論編。教科書に即して資本構成が不変な場合、同じく高度化する場合に分けて、賃金がどのように上下するのかを説明する。資本蓄積とともに技術革新が伴い、可変資本部分が総資本に比して相対的に小さくなる点がポイント。技術革新部分では、日経新聞の最近の報道から、携帯電話市場、ウォークマン市場、パソコン市場を取り上げ、企業が市場の飽和化の解決のために新しい商品市場(E−mail機能、MDウォークマンやIパッド、ネットブックなど)を開発する状況を説明。理論編であるため、「難しい」と感じることは経験上分かっていが、あえて小難しい話をした。少数でもいいので、このロジックに興味を持つ受講生がいると期待してのことである。
 社会保障論は生活保護。公的扶助の特徴として国家責任の原則、無差別平等の原理という理念の側面と、資産、能力の活用を求める補足性の原理という現実部分の「ずれ」を説明した。教科書どおりの説明で、学生には分かりやすかったかもしれないが、問題点の考察まで進めなかったので、来年以降はボリュームを絞る必要がある。
 最初の講義は疲れる。あと2回だが、その時間と並行して報告書準備、論文準備をしなければいけない。あまり時間がないことが気になるが、正月に時間をかけなかったことが悪い。頑張るしかない。
 ところで昨日、偶然友人が、近日中に岩波書店から単著を出すことを知る。岩波から単著を出す知人は後にも先にもそう簡単には現れないだろう。ご本人は業績至上主義的な方ではなく、自分の関心あるテーマをじっくり研究される方なので、純粋に「すごい」と思うのみ。出版されたら熟読したい。