ヒックス・カルドア
厚生経済学。パレート効率性との関連で要チェック。
価値と資本〈上〉―経済理論の若干の基本原理に関する研究 (岩波文庫)
- 作者: J.R.ヒックス,John Richard Hicks,安井琢磨,熊谷尚夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1995/02/16
- メディア: 文庫
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価値と資本〈下〉―経済理論の若干の基本原理に関する研究 (岩波文庫)
- 作者: J.R.ヒックス,J.R. Hicks,安井琢磨,熊谷尚夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1995/03/16
- メディア: 文庫
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一般に、何らかの社会的変化を考えた場合、誰もがハッピーになる変化(パレート改善)は稀であって誰かの利益は誰かの犠牲の上に成り立っていることが往々にしてあるが、こうした変化についてはパレート基準は判定を停止する。そこで、他の何らかの基準で判定できないかということが考えられた。それが仮設的補償原理を導入したカルドア基準とヒックス基準である。
ある集団が、1つの社会状態(資源配分)を選択するとき、集団の内誰かの効用(満足度)を犠牲にしなければ他の誰かの効用を高めることができない状態を、「パレート効率的(Pareto efficient)」であると表現する。また誰の効用も悪化させることなく、少なくとも一人の効用を高めることができるとき、新しい社会状態は前の社会状態をパレート改善(Pareto improvement)するという。