ETV特集、外国人の不就学をめぐる岐阜県可児市の取り組み

 ETV特集、外国人の不就学をめぐる岐阜県可児市の取り組み、再放送でみた。日本語がわからず、勉強も滞りがちな生徒たちに国際教室で補習する。通訳もついて、リラックスして勉強できる。そうした可児市の公立中学校の様子が紹介される。

 国際教室のきっかけは、進路が決まらず、問題児として認識されていた卒業生が、「先生、日本語教えて」と学校にきたこと。当日外国人の不就学を調査していた大坂大学の大学院生と相談しながら、国際教室を考えたという。

 「日本に来たら、日本の学校のルールに従いなさい」。そんな対応をとっていた可児市の当該中学校でも、やり方をあらためていく。また、外国人の日本語教育をサポートしていたNPO関係者とも連絡をとっていく。

 当時全国に先駆けて外国人の不就学問題を調査していた大学院生の方も、またきちんと対応すべきの声に対応した中学校も、そして、市役所もすごい。この問題を字面でしか理解していなかったので、とても勉強になった。よい番組。

 

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フードコート、これまでと違って入場規制

 フードコート。これまでと違って入場規制。席をとってからご飯注文のアナウンスあるので、入ったあとに席を探すのかと思いきや、席があいたら入場可能(当たり前か)。確実に席が見つかるので、こちらのシステムの方がありがたいかも。

 運営側は入場口の整理や、席の誘導のためにスタッフ必要なので、手間がかかるかもしれない。その点がクリアできれば、無秩序な環境で、席の取り合いをするよりは、ストレス少ないかも。

対面解禁とオンラインの同時進行に伴う時間割上の問題

 対面解禁とオンラインの同時進行に伴う時間割上の問題、すでにあがっている。密集状態回避しつつ全面的に対面は、特に大教室で難しい。かといって、ぼちぼち演習は対面でもよいのでは、もうオンライン疲れたよという声も出てきている(自分も疲れた)。板挟み状態。受講者多い私立大学は、どうしているのかな。

田野大輔『ファシズムの教室』大月書店、2020年。

 田野大輔『ファシズムの教室』大月書店、2020年。甲南大学での講義実践を紹介し、現代のファシズムまで広げて考察する本。大学におけるアクティブラーニングの実践としても、社会問題と人間の意識の関係を考えるうえでも、役立つ本。期待を裏切らない内容。

 講義時間に、「ハイル、タノ!」と敬礼し、集団で白シャツとジーンズを履いて、学内のカップル(もちろん仕込み)に対して「リア充爆発しろ!」と糾弾する。抵抗感ある学生も次第に高揚感を覚えていく。簡単にいえば、服従することの快感、責任を問われないことへのやりやすさ、を実感する。ここにファシズムの原型があるとする。

 本書では現代日本の拝外主義、ナショナリズム的傾向にも考察をむけている。ファシズム体験に対して、その危険性も指摘されている。ただし筆者は、「寝た子を起こすな!」「危険な思想を教えるな!」だけでは問題は、解決されないとする。

 例えば、若者に人気の歌手が歌った、母国への愛国とされる歌詞には、タブー視される姿勢への反抗が含まれている。「日本を愛して何が悪い!」という素朴な考えが、実際には、排外主義的な思想や、権力構造と結びつき、絡み取られている。ある種の排外主義的な思想が、実際には、戦後民主主義的な価値観(それは教員などがもつスタンダードな価値観でもある)への「抵抗」であるとみられている。だからこそ支持されている。そのことの危険性を実体験を用いて考えることをねらっている。

ファシズムの教室: なぜ集団は暴走するのか
 

 

 

清水洋『野生化するイノベーション』新潮社、2019年。

 清水洋『野生化するイノベーション』新潮社、2019年。歴史的観点から技術革新の条件を探ったもの。読みやすくて一気に読んだ。流動性の高さは技術革新を生む一つの条件。米国は流動性が高く、スタートアップ企業への金銭的補助もあるので、技術革新が相対的に多い。他方で、日本は流動性が相対的に低いので、革新的な技術革新は起きにくい。このあたりの話は比較的よく言われている話。

 そこから、直線的に、人材の流動性を高くすれば、日本でも技術革新が起こるとは言わない。米国の場合は国防予算で基礎研究を担保している。日本にはそれがないので、流動性の高さだけ追求すれば、目先の利益にとらわれて先細りする。だから単純に米国型の流動性追求をすればいいという話でもない。

 ただし、流動性の高さが技術革新を生む条件のひとつであるのは事実。新たなイノベーションが起これば、既存の仕事が陳腐化し、失業者が増える可能性が高いので、セーフティーネットの構築とセットで進めるべき。おおよそこのような主張。

 「野生化する」というタイトルがうまい。動物のように技術はどんどん移動する。実は技術革新にマネジメントはむかないし、できない。囲い込むことがおかしい。そうした主張が「野生」という言葉で表現されている。最後に、あとがきで、東京都国立市の「いたりあ小僧」に感謝していて、ちょっと笑った。

野生化するイノベーション: 日本経済「失われた20年」を超える (新潮選書)

野生化するイノベーション: 日本経済「失われた20年」を超える (新潮選書)

  • 作者:清水 洋
  • 発売日: 2019/08/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

講義で使っているテキスト、出版社の在庫なし

 講義で使っているテキスト、出版社の在庫なし。オンライン講義で例年よりも発注が増えたため。再販はなく、オンデマンドプリントのみとのこと(出版社から連絡あり)。

 後期のテキストも、出版社在庫なく、仕方なくデータ化して講義している。全体的にデータも古くなってきているので、新しい教科書が欲しい。半期科目だと各章を3回程度解説すると、テキストすべて消化できない。前期後期通して使える労務管理論のテキスト欲しい。いっそのこと、知人に声をかけて、作ってみたほうが早いかも。

午前中授業、午後学童の生活が始まる

  午前中授業、午後学童の生活が始まった。5月中の、早朝仕事準備→子どもおきる→食事→宿題→公園→仕事→公園の無限サイクルから開放されて、安堵している。

 子供たちは、午前中のみ授業なので宿題をたんまりもらってくる。持ち帰りの宿題がおおくて自由時間が少なく、さっそくストレスためている。宿題終わるまで付き合うので親の就寝も遅くなる。

 「『宿題多くて大変です!』くらい先生にいってもよいのでは?大学生は、言ってるよ」、と話をしたら、「それは大学生だからでしょ!」といわれた。いろんなところで玉突き的にストレス発生している。

 新しい学年の教室には、先生の趣味(?)で、ウーパールーパーを飼っているらしい。「白くてひらひらして、水槽にいるけど、魚ではない。何かな?」と娘1号は珍しく興奮した様子で、話してくれた。好奇心を持ったようで、ありがとうございます。